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田舎暮らしには子育てのしやすさや盛んな地域交流など、多くの魅力があります。都会にはない魅力に憧れて、移住や定住を考える人も多いのではないでしょうか。一方で、都会とは生活が大きく変わるため判断を迷う人もいるでしょう。 今回は、都会を離れて移住・定住することの良さや移住と定住の意味の違いについてご紹介します。 また、移住後に定住を叶えるための支援制度もあわせてご紹介します。魅力あふれる田舎での定住を叶えたい人は、ぜひ参考にしてください。 ■移住と定住の意味とは? 「移住」「定住」の言葉には、根本的な意味の違いがありますが、2つの言葉を混同し、同じような意味合いで使ってしまいがちです。 移住者向け、または定住者向けの支援を探す際に混同しないよう、意味の違いに注意しましょう。 ここでは、それぞれの用語の定義を解説します。 ◯移住の意味 移住とは、生活の拠点となる居住場所を変えることを指します。商売や政治などの目的で、国内のほかの土地や国外へ移り住むことを指す場合もあります。(参照:『精選版日本国語大辞典』小学館) ◯定住の意味 定住とは、一定の期間、一定の場所に住みつくことを指します。定住する期間に、明確な決まりはありません。(参照:『デジタル大辞泉』小学館) 2つの言葉に明確な期間の定義はありませんが、一定期間であるか、一時的であるかが移住と定住の違いであるといえるでしょう。 ■都会から離れた地域に移住・定住するメリット・デメリット 都会の生活を手放し、都会から離れた地域に移住や定住をすることには、それぞれメリットとデメリットがあります。それぞれについて、詳しく見ていきます。 ◯メリット ・理想の暮らしを実現しやすい 都会に比べて人口が少ないため、満員電車・バスの混雑によるストレスから開放される可能性が高いです。通学にも安全で、特に子どものいる家庭にとっては安心です。 また、主な交通手段が車である地域は駐車場が多く、駐車料金も安い傾向にあるため、車も所持しやすいでしょう。 暮らす場所によっては川や山、海などの自然がすぐ近くにあり、身近に自然を感じられる環境で生活できます。 ・生活のコストが下がりやすい 都会と比較して物価が安く、お金を使う飲食店や娯楽施設も都会と比べると少ないため、余計な出費を抑えられる傾向にあります。また、自給自足をするなど、暮らし方の工夫次第によっては、さらに生活コストを下げることもできるかもしれません。 その分のお金を貯蓄や起業資金、子どもの教育費など、生活面や将来のために使うことができるでしょう。 ◯デメリット ・交通の便が悪い 電車の駅が少なく、バスの本数も少ないため、移動手段に困ることがあります。自宅に頻繁に人を呼びたい、地域内外を行き来したいという場合は、交通の利便性の確認は必須です。経済的に余裕があれば車を所持する方が、より望ましいでしょう。 ・買い物がしづらい 地域の店舗数が少なく、欲しいものが売っている店が近くにないことに不便を感じるかもしれません。また、個人商店が多い地域では閉店時間が早く、買い物の時間が限られることもあります。 ただ、買い物に関する不便さは、インターネットショッピングを活用することで解消しやすいでしょう。離島であっても配達地域に該当することが多く、欲しいものが直接自宅に届きます。もしかしたら、店舗で買い物をするより、便利に感じられるかもしれません。
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■移住・定住を支援する制度の種類 ここでは移住・定住に役立つ、または支援してくれる支援制度の一部を紹介します。気をつけたいこととして、各自治体によって制度が異なります。申請を検討する際には、事前によく確認することが必要です。 ※補助金・助成金による支援制度の詳細は、各自治体のホームページに掲載しています。募集要項を確認のうえ、申請検討してください。随時更新しているので、こまめにチェックすることをおすすめします。 ◯住居に関する制度 購入した空き家のリフォーム工事に対する費用の補助する制度や、借りる、または購入できる空き家や空き地の情報を公開している空き家・空地バンク制度などの住居に関する支援制度を設けている自治体があります。 空き家バンクを利用すると賃料や売却価格が安くなることが多く、格安で広い住宅に住める可能性があります。新築にこだわらない人や費用を抑えて一戸建てに住みたい人におすすめの制度です。 例えば埼玉県では、「市町村空き家バンク」という、県内の空き家を売りたい人と買いたい人、または貸したい人と借りたい人をつなぐ制度があります。 各市町村が主体とって運営しており、空き家バンクに登録された物件を自治体が周知することで、両者をマッチングするしくみです。 詳細は埼玉県のホームページをご確認ください。 ▼「市町村空き家バンク」のご紹介(埼玉県) https://www.pref.saitama.lg.jp/a1107/akiyabanku.html ◯支援金制度 移住した際の生活に対する支援金制度、新規就農者や起業する方を対象とした制度などがあります。 支給要件に当てはまれば、多くの人が利用できる制度です。移住して農業を始めたい、起業したい、といったイメージがある方は、確認してみてください。 例えば北海道では、北海道へのUIターン就職を促進するための住支援金制度を設けています。 対象者は東京23区の在住者または通勤者で、対象となる移住先は道内118市町村です(2022年2月時点)。 単身向けの支給金額は基本的に60万円、世帯向けの場合は基本的に100万円です。 詳細は北海道のホームページをご確認ください。 ▼移住支援金特設ページ(移住者向け)北海道【UIJターン新規就業支援事業】(北海道) https://www.pref.hokkaido.lg.jp/kz/jzi/ui-turn/H31wakuwaku-iju-page.html その他、地域の人材確保や活性化を目指して、地方圏への人の流れを創出するために総務省が提言している定住自立圏構想などを受け、多くの自治体が趣向を凝らした支援事業やサービスを実施し、定住促進を行っていますので、確認してみましょう。 ※定住自立圏・・・一定の条件を満たす中心市とその近隣市町村が連携することで生活機能を確保することで、地方の定住の受け皿として形成される圏域 ■憧れの地域への定住を叶えるため、移住・移住の支援制度をご活用ください 移住や定住には、メリットとデメリットがあります。住まいを移すことを考えている人は、メリットとデメリットを踏まえて検討することでその後のミスマッチがなく生活できるでしょう。 ピタマチでもトピックスとして発信しているので、目的に応じてご活用ください。幅広く情報収集できるよう、各自治体の移住定住相談窓口に気軽に問い合わせてみるのもおすすめです。 移住・定住を考える人を応援する支援制度を活用して、ぜひ憧れの地域への定住を叶えてください。
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