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最近では、移住への関心が高まる中、子どもにとってより良い環境を求めて移住する「教育移住」が注目されています。自治体でも情報発信を積極的に行っているところもあり、これから子どもを育てる方や、現在子育て中の方は、ぜひ知っておきたい情報です。今回は、教育移住とは何か、国内の地域の教育移住の事例、教育移住のメリット・デメリット、子育て支援制度の事例をご紹介します。 ■教育移住とは? 教育移住とはどのようなものなのかということや、近年、増えている教育移住の具体的なケースをご紹介します。 ◯教育移住とは 教育移住とは、子どもにとってより良い教育環境を求めて移住することを指します。教育環境の例としては、豊かな自然環境を活用し、積極的に自然と触れ合う体験を教育に取り入れる自然保育と呼ばれるものや、食育に関連する教育、外国人の子どもたちと共に学ぶインターナショナルスクールなどがあります。 ◯教育をきっかけとして移住するケースも 教育移住というと、これまではグローバル教育のために海外へ移住することを指す場合が多かったものの、近年では、国内でもユニークな教育手法を取り入れた教育機関が増えていることもあり、子どもの進学を機にそのような教育機関のある地域に移住する場合を指すことも増えています。 中には、子どもが保育園・幼稚園、小学校、中学校と、教育段階が変わるごとに移住するケースもあります。 ■教育移住のメリット・デメリット 教育移住には、メリットとデメリットがあります。それぞれ確認していきましょう。 ◯教育移住のメリット ・子どもの個性に合わせて教育内容を選択できる 一般的な保育・教育とは異なり、子どもの個性に合わせた教育が実現できるのは、大きなメリットです。自然の中で遊ぶことが好き、絵を描くことが得意など、それぞれの子どもが好きなことや得意なことを軸として教育機関を選ぶことができます。 ・自然豊かな環境で子育てができる 移住先の地域によりますが、自然に囲まれた地域へ教育移住した場合、都会では制限される遊びをしやすいでしょう。都会では公園が混雑していてボール禁止など、遊び方が制限されることが一方で、地方では比較的、遊び場が空いており、自由に遊ばせやすい傾向があります。思いきり自然の中で遊ぶ、大声を出す、走り回るなど、子どもたちは自由に遊ぶことができるでしょう。 ・地域の人々との交流の中で子育てができる 都会と比べて、地方では地域住民が互いにつながり合い、積極的にコミュニケーションがとる傾向があります。そのような環境では、子どもは地域の人々との交流にもまれることで人との接し方、気遣い方などを身に着けやすいといえます。 ◯教育移住のデメリット ・受験の準備が必要 先進的な教育を提供している教育機関は、受験が必要な場合があります。その場合、受験の準備をする必要がありますが、子どもが勉強をしたがらない、乗り気になれず、ストレスとなってしまう可能性があります。 ・地域によっては生活コストがかかる可能性がある 地域によっては、生活コストがかかってしまう可能性があります。例えば、車での移動が必須になる地域では、車の購入費やガソリン代、維持管理費がかかります。また、寒冷地では、冬場に暖房器具がフル稼働します。エアコンやカーペット、お湯を沸かす機会が増えるなどといった光熱費がかかりやすくなります。 ・利便性が下がる可能性がある 都会の利便性の高い地域で暮らすのに慣れている家庭は、移住することで生活の利便性が下がったと感じてしまう可能性があります。地方では、都会と比較して、スーパーや医療機関などの生活利便施設が近隣に少なく、不便を感じることがあります。事前に住環境の確認をしておくとよいですね。もし家族に持病がある場合は医療機関の近くの住まいを選ぶなどして慎重に計画することをおすすめします。
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■国内の地域のな教育事例 ここでは5つの自治体の教育の取り組みをご紹介します。ぜひ教育移住の移住先候補に入れてみてください。 ◯長野県下諏訪町 長野県下諏訪町では、JAXA(宇宙航空研究開発機構)の協力により、宇宙教育を推進しています。 例えば、講師派遣では、教職員や地域の人に向けたセミナーを開催しています。また子ども、保護者を対象に、宇宙をテーマにした体験活動を通して科学への興味や探求心を喚起する「コズミックカレッジ」も実施しています。 ▼【ピタマチ】長野県下諏訪町に関するページはこちら ・長野県諏訪湖移住プロジェクト(岡谷市・諏訪市・下諏訪町) https://pitamachi.com/municipality/detail/149 ・諏訪圏移住交流推進事業連絡会 https://pitamachi.com/municipality/detail/152 ◯宮崎県西都市 宮崎県西都市では、1年間、子どもが親元を離れ、里親の家から学校に登校する「山村留学」を推進しています。自然体験を通して我慢強さや自立の精神を養うことができます。子どもにとってはまたとない貴重な経験となるでしょう。 ▼奥日向銀上山村留学実行委員会HP http://shirokami.net/index.html ▼【ピタマチ】宮崎県西都市ページはこちら https://pitamachi.com/municipality/detail/118 ◯大分県豊後高田市 大分県豊後高田市では、無料の市営塾「学びの21世紀塾」を設置し、市内の小中学生の多くが利用しています。「教育のまちづくり」の一環として、子どもたちを、「夢を描き、夢を実現できるような子どもたち」に育てたいという願いから、地域や保護者、行政、教職員など市民が一体となって取り組んでいるものです。 ▼大分県豊後高田市「学びの21世紀塾パンフレット」 https://www.city.bungotakada.oita.jp/page/page_01314.html ▼【ピタマチ】大分県豊後高田市ページはこちら https://pitamachi.com/municipality/detail/24 ◯広島県尾道市 広島県尾道市では、「子ども第三の居場所」を2017年より複数展開しています。「子ども第三の居場所」とは、家庭環境や経済的理由など、さまざまな事情により、家で過ごすことが困難な子どもたちが、放課後から夜間までの時間を過ごすことができる拠点です。生活習慣支援、学習支援も行っており、学習習慣が身に付いた子どももいます。 ▼日本財団「第三の居場所 尾道拠点」 https://www.nippon-foundation.or.jp/what/projects/activity/12482 ▼広島県尾道市HP https://www.city.onomichi.hiroshima.jp/ ◯山梨県甲府市 山梨県甲府市は、乳幼児と保護者に健全な遊びと交流の場を提供し、幼児教育の向上に資する事業を総合的に実施しながら、乳幼児の健やかな成長に寄与することを目的とする「幼児教育センター」を設置しています。センターには、プレイルーム、相談室、情報資料室、研修室、水遊び場、運動場が設けられ、遊び場の提供や子育て相談、幼児教育に係る講座・講習会の開催などを実施しています、 ▼山梨県甲府市「幼児教育センター」HP https://www.city.kofu.yamanashi.jp/jidoikuse/kenko/kosodate/shien/center.html ▼山梨県甲府市HP https://www.city.kofu.yamanashi.jp/index.html ■教育移住を検討しよう 教育移住とは何か、その特徴や自治体の事例をご紹介してきました。ただ自然あふれる環境に移住するということだけでも有意義ですが、さらに各地域で行われている教育に関する取り組みに参加したり、興味を持って学んだりすることで、子どもも親も有意義な成長につながりそうです。 まだ移住先候補がない方は、まずは理想の暮らし診断で自分に合った地域を診断してみてください。おすすめされた地域がどのような教育環境を整備しているか調べてみましょう。 ▼理想の暮らし診断 https://pitamachi.com/diagnose/desc ▼関連記事 ・子育て世代が地方移住するメリットや注意点、支援制度の具体例とは? https://pitamachi.com/municipality/topics/390 ・地方移住の5つのメリットとは?理想の暮らしを実現するための注意点 https://pitamachi.com/municipality/topics/349
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