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人間、向き不向きがあるように、田舎暮らしにもすぐになじめる人とそうでない人がいます。自分が順応できないタイプであることを自覚せず、移住しては後悔することにもなりかねません。そんな事態を防ぐためには、事前の情報収集が大切です。この記事では移住を前向きに検討している人に向け、田舎暮らしに向く・向かないそれぞれの理由、移住後のミスマッチを減らすための方法をまとめてご紹介します。 ■田舎暮らしに向かない人の特徴 生まれも育ちも便利な都会だと、田舎での生活にカルチャーギャップを感じるかも。ここでは、田舎暮らしに向かない人の特徴をご紹介します。移住を決めてしまう前にチェックをしておきましょう。 ◯利便性を重視する人 都会に住んでいた人が、田舎暮らしをした際に利便性の面で感じやすいギャップはいくつかあります。 ・都会ほど公共交通機関が整っていない 地方では電車やバスなどの公共交通機関が整備されていなかったり、整備されていても運行本数が少ないことがあります。1本乗り遅れると遅刻になるので、通勤や通学などで公共交通機関を利用するなら運行状況に合わせての行動が必要となります。数分ごとに電車やバスがやってくる東京のような都会の環境が当然なら、慣れるまでストレスを感じるかも。 ・生活利便施設が少ない コンビニやスーパー、ドラックストアなどの日用品が買える施設が少ないです。あっても自宅から遠いことも覚悟しておきましょう。買い物も計画的にまとめて買うなどの工夫が求められます。 また生活雑貨や洋服などは、繁華街まで出向くか、ネットショッピングで済ますことが一般的です。自分の目で確かめてから購入したい人には少し物足りないでしょう。 ・飲食店が少ない 同様に飲食店も少ないため、会社帰りに外食を気軽にしづらくもあります。外食が好きな人は楽しみが減ってしまうでしょう。自炊が苦手な人は大変かもしれません。これを機に楽しんで料理をしてみようというマインドセットが必要です。 ・総合病院がない 診療所のような小さな病院はあっても、総合病院はないことも。持病で通院している家族がいたり、小さな子どもがいたりする場合は頻繁にかかる診察科があるか確認しておく必要があります。また、急病になることも見越して、移住先の近くにある病院が、大きな病院と提携しているか調べておいた方がいいでしょう。 ◯虫が苦手な人 自然が多い地域なら虫がいるのは当たり前です。屋外での遭遇はもちろん、住居、特に隙間の多い古民家には侵入してくることもしばしば。自分で駆除できるようになることが必要です。 ◯車の運転ができない・したくない人 田舎の移動手段は、基本的に自家用車。1人1台と言っていいほど車を所有しています。通勤・通学や買い物は、まだ運行時間に合わせて予定が立てやすいですが、急病になった、急に必要なものができたなどの場合は、車がない・運転できないとなると不便に感じてしまうでしょう。 ◯仕事を選びたい人 都会と比べ、地方の求人は限られます。求人があっても都会ほど職種のバリエーションがありません。 引っ越し後、就きたい職種の求人がなく困ってしまわないよう、移住候補地にどんな仕事があるのか調べ、希望の職種の求人があれば、移住の準備と並行して転職活動をしておくことが必要です。 ◯教育の選択肢がほしい人 都会では、公立・私立と学校が多数あり、その中でも子どもに受けさせたい教育をしている私立へ、と選択することもできますが、地方は公立一択のことも。子どもが専門的な分野への進路を希望している、または、親として進学校に通わせたいなどの希望があるなら、地方でも比較的教育機関が揃っている県庁所在地など都市部に住む方がいいでしょう。 ◯人とあまり関わりたくない人 都会は仕事とプライベートを分けるなどして交際範囲をコントロールできますが、田舎は地元住民との密なコミュニケーションが求められます。それは地域の自治活動やイベントは参加が必須なことが多く、定期的にそれらの係が回ってくるから。人口が少ないこともあり、有志だけでは運営していくことが難しいのです。都会の感覚で参加しないと土地の住民に理解されず、関係性が悪くなって暮らしにくくなってしまうなど、問題に発展することもあるでしょう。 人が少ない地域であるほど、住民同士での情報交換が活発で噂が広がりやすく、特に移住者はネタにされやすいもの。密接な人間関係が煩わしい人は田舎暮らしには向かないかも。 ■田舎暮らしに向いている人の特徴 不便でも、田舎には都会にない魅力がたくさん。田舎暮らしに向いているのは、こんな人です。 ◯田舎の不便さを楽しめる人 田舎は基本的に不便です。でも食材の買い出しを少なめにするため効率的な献立を考える、モノがなくて買えないなら節約だと考えられる、そういうふうに発想を転換し、不便さに楽しみを見出せる人には向いているでしょう。 ◯田舎でできる趣味がある人 キャンプや釣り、土いじりなど、自然の中で楽しめる趣味がある人にとって、自然が豊かな田舎は遊び場の宝庫。趣味を満喫できて、QOLもアップします。 ◯計画的な人 公共交通機関の時間を調べておく、食品・日用品はまとめ買いできるようにしておく。不便さを念頭に置き、計画性を持てるなら、田舎暮らしにそこまで大変さを感じないかもしれません。 ◯人付き合いやコミュニケーションが好きな人 移住先によっては困った時に助け合う、野菜などの食材をお裾分けし合うといった互助的なコミュニケーションが発生することも。人が好きな人は、濃密な近所付き合いができると楽しいはず。
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■田舎への移住で失敗したくない!事前にすべきこととは? あなたが田舎になじみにくいタイプだったとしても、憧れの田舎暮らしは諦めきれない。そんな場合は完全に移住を決めてしまう前に、候補地の生活を体験するのも手です。 ◯移住後の暮らしを体験してみる ・お試し移住 一部の自治体では、移住促進施策の一環として一定期間住める住宅や施設を提供し、移住希望者を支援しています。お試し移住はそういった住宅や施設を利用して試しに、移住候補地に滞在することを指します。1泊から滞在可能なお試し移住先もあれば、より真剣に移住を検討してもらえるよう、長期間の利用を可能としている自治体も。自治体によってはイベントやツアーを含んだお試し移住プランを実施しているので、遊びに行く感覚で活用してみてはいかがでしょうか。 ・週末移住 週末や休日を利用して、移住候補地に滞在することを指します。仕事の都合で平日が難しい場合は、週末移住を検討してみるとよいでしょう。都会は働く場所、移住候補地はプライベートな場所と切り分けられるので、リフレッシュにもなります。 ・二拠点生活 都会と田舎など、2つの地域に滞在できる場所や住まいを持つことを指します。テレワークなどで遠隔での仕事が可能なら、平日・休日を気にせず、移住先を検討できますね。ただし滞在する宿や住まいは自身で用意する必要があり、住宅を所有する場合は維持費がかかります。 ◯事前に移住後の暮らしを体験することのメリット ・移住後の日常生活をイメージできる お試し移住では、一定期間現地の住民となることで、旅行では確認しきれない細かな部分までチェックできます。子どもが通学しやすい環境か、公園や文化施設などの子どもの学習や遊びに役立つ施設はあるか、施設までのアクセスはいいか、スーパーや病院など生活利便性が揃っているか。地域の気候や風土、住民の雰囲気はどうか。そういった日常生活を体験できます。お試しをすることで移住後のミスマッチを防ぎやすいでしょう。 ・複数の地域の暮らしを比較検討できる 候補地が複数あり、迷っている場合は、お試し移住や週末移住で希望する地域で生活体験をしてみてもよいのではないでしょうか。それぞれの環境を確かめられ、移住先を絞りやすくなります。 ■田舎暮らしの難点を踏まえて自分にあった地域の検討を 田舎暮らしには、向き不向きがあります。ただ、田舎暮らしの難点を事前に理解しておいたり、移住先候補の地域に滞在してみたりすることで、対策をすることは可能です。どこの地域が自分の理想の暮らしに合うのか、まずは「理想の暮らし診断」で気になる移住先をチェックし、お試し移住などを経て判断してはいかがでしょうか。 ▼理想の暮らし診断 https://pitamachi.com/diagnose/desc ▼関連記事 ・お試し移住の魅力とは?楽しみながら地域の雰囲気を体験してみよう https://pitamachi.com/municipality/topics/361 ・東京に疲れたら田舎への移住がおすすめ|田舎で暮らす魅力とは https://pitamachi.com/municipality/topics/411
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