海の近くでの暮らしのメリット・デメリット|事前にチェックしたいポイント
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潮騒を聞きながら、綺麗な海を眺める。お金では買えないこんな贅沢な田舎暮らしを求め、人気を集めている海の近くでの生活。ただし、海の美しさだけで移住を決めてしまうと、こんなはずではなかった……と後悔するかもしれません。そんなことがないよう、この記事では海のそばへの移住を前向きに検討している人に向け、海のそばでの暮らしで得られるメリット・デメリットと移住前にチェックしたいポイントをまとめてご紹介します。 ■海の近くでの暮らしのメリット・デメリット 海に囲まれた日本では、海沿いに多くの街があります。海は様々な恩恵をもたらす一方で、住んでみると予想外のトラブルを生じさせることも。ここでは海沿いに暮らす前に知っておきたい、メリットとデメリットをご紹介します。 ◯海の近くでの暮らしのメリット ・海の景色を楽しめる 時間ごとに変化する海の景色を楽しめ、波音を聞いて癒される。これは、海の近くに住むかけがえのない贈り物です。東京をはじめとする都会や内陸部では体験できない大きな魅力でしょう。 ・釣りやマリンスポーツなど海に関連した趣味が楽しめる 釣りに加え、サーフィン、ダイビング、SUP(スタンドアップパドルボード)など海では多彩なマリンスポーツが楽しめます。内陸部在住だと、海に行くまでの移動に時間や費用がかかり、また出かけるための準備が大変なこともあるでしょう。 その点、海まで徒歩や自転車で行ける距離に住めば、好きなタイミングで釣りやマリンスポーツなどを楽しめますね。これなら自宅と職場の往復だけになりがちな会社員も、始業開始前や休憩時間などのちょっとした隙間時間を活用できます。美しい海と戯れればストレス発散にも。QOLもアップするはずです。 ・海の幸を楽しめる 海辺は漁業が盛んな地域が多く、新鮮な海の幸を味わいやすい環境でもあります。その日に水揚げされたばかりの魚介類を、都会よりも安価で買える可能性が高いでしょう。財布に優しく、質の高い食生活が送れますね。 ◯海の近くでの暮らしのデメリット ・海風が強い よく晴れた夏場は、陸地が温められます。陸と海の温度差が大きくなると、海の近くでは、海風が強く吹き込むことがあります。そんな時に窓を開けていると、砂やほこりが屋内に舞い込みやすく、洗濯物が飛ばされるなんてことも。換気や洗濯は風向きや時間帯などを考慮して行う必要があるでしょう。 ・塩害を受けやすい 海が近いぶん、潮風をダイレクトに受けやすく、塩害を受けやすいのは否めません。 換気フードやシャッターなどに使用されるトタンやアルミ、外壁などに使用されるモルタルの劣化など、塩害は住居にも影響を及ぼします。海岸から距離があっても、山など間に遮るものがなく、マンションなどで階層が高い部屋に住んでいると塩害を受ける可能性があります。沿岸部に住むと決めたら、塩害に強い建材を用いた住まいづくりを心がけましょう。こまめに窓や壁などの水洗いやふき取りをするといった日々の住居のケアだけでなく、定期的な塗装のメンテンナンスなども欠かせません。また、住居だけでなく車や自転車も錆びやすいため、放っておくと故障します。一戸建てならガレージに、マンションなら屋内駐車場に駐車・駐輪し、こまめに洗車することが大切です。物件を探す際には建材や駐車場にも注目して探すのがいいでしょう。 さらに塩害は植物も枯らします。屋外で植物を育てるなら塩害に強い植物を選び、こまめに水で塩を洗い流しましょう。 ・島暮らしの場合は本土よりも生活利便性が落ちやすい 海に囲まれ、自然豊かな離島住まいに憧れを持つ人もいるでしょう。しかし離島に本土と同じレベルの利便性は求められません。相対的に人口が少ないため、仕事も少ないですし、教育機関や医療機関、お店などの生活利便施設は本土ほど充実していないことがほとんど。子どもの教育プランがある、島外の医療機関に通院の必要がある家族がいる場合などは、移住前に本土との交通の便をしっかり確認しておいてください。 離島で買えない商品は通信販売という手もありますが、離島は対象外のことも。購入ができるとしても本土に比べて配送料が高く、配送日数がかかることが多いです。許容できる配送料や配送日数か、これも事前に調べておくのがいいでしょう。
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■海の近くの地域を移住先として選ぶ際の注意点 海が近くにあるということは、それが引き起こす水害の脅威とも背中合わせということ。それらのリスクを減らすため、移住前に準備しておきたいことをお伝えします。 ◯高波・高潮や津波などのリスクがあるか確認しておく 内陸部に比べ、海のそばは水害が起こりやすいもの。台風や地震によって引き起こされる高波・高潮、津波は道路の冠水や家屋の浸水、浸水による電化製品の故障などだけでなく、場合によっては溺れる、冠水した道路に漂流する物などに当たってけがをするなどの人的被害も想定されます。 移住先を決める前には、一度ハザードマップを確認し、どんな水害が起こりやすいのか、災害が起こった場合はどこに避難をするのか、あらかじめ安全性を確かめておくといいでしょう。国交省が公開している「重ねるハザードマップ」では、洪水や高潮、津波などの災害が起こりやすい地域を調べることができます。 【参考】国交省「重ねるハザードマップ」 https://disaportal.gsi.go.jp/maps/ また地域の防災上の注意点をまとめた防災ブックなどを用意している自治体もあります。住むエリアが決まったら、それらも参考にしてください。 ◯事前に移住体験しておく 沿岸部ではここまでに記載したデメリットや災害が発生しがちです。それらを許容できるか、住みたい地域が決まっている人は、下調べの一環として事前に移住体験をしてみるのもいいでしょう。 移住体験では、地域にどんな施設があって、どんな人が住んでいるのかなど、周辺環境の確認もできます。自分がその地域になじめるかの判断材料にもなるでしょう。 ■あなたの理想の暮らしは?おすすめの移住先を確認しよう 海の近くでの暮らしは都会での暮らしにはない魅力がたくさんあり、素晴らしい時間を過ごすことができるでしょう。「理想の暮らし診断」で海の近くの暮らしができる地域がおすすめされた方は、この記事で紹介したメリットやデメリット、防災面での懸念点を踏まえた上で、移住を検討してみてはいかがでしょうか。 ▼「理想の暮らし診断」 あなたの移住先探しの条件とおすすめ地域をご提案します。 https://pitamachi.com/diagnose/desc ▼関連記事 ・離島暮らしのメリットとデメリット|選ぶときに重視したいポイント https://pitamachi.com/municipality/topics/537 ・地方移住で失敗しないためには?|事前にチェックしたいポイントとは https://pitamachi.com/municipality/topics/377 ・お試し移住の魅力とは?楽しみながら地域の雰囲気を体験してみよう https://pitamachi.com/municipality/topics/361
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