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地方で暮らす生活費の平均は?移住前にチェックしたい内訳やポイント

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投稿日:2022/8/10 更新日:2022/12/12
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    地方移住を考えるうえで、生活費は気になる要素の一つです。移住先によってどのくらいの差額が生じるのか、内訳に変化はあるのかなど、具体的なイメージがつきにくいのではないでしょうか。
    
    この記事では、地域別生活費の平均についてデータをもとにご紹介します。また、移住前にチェックしておきたい生活費の内訳や傾向、生活費の不安を解消するコツ、ポイントもあわせて解説します。
    
    ■都市と地方の支出の差
    都市と地方では生活費に差が生じる傾向があります。ここでは、都市と地方の消費支出をまとめ、どのくらいの違いがあるのか、消費支出の多い地域順にランキング形式でご紹介します。
    
    ◯各地方の平均的な消費支出
    総務省の調査によれば、2021年の2人以上の世帯の1カ月の消費支出は全国平均で279,024円とされています。地域別のデータで比較した場合、関東地方がもっとも高い傾向にあります。関東は全国でも特に物価の高い東京23区を含むため、消費支出の平均額が吊り上げられていると考えられます。
    
    1位 関東地方:297,150円
    2位 北陸地方:294,209円
    3位 東海地方:283,472円
    4位 近畿地方:269,539円
    5位 中国地方:268,302円
    6位 九州地方:260,735円
    7位 北海道地方:259,167円
    8位 東北地方:254,767円
    9位 四国地方:252,619円
    10位 沖縄地方:223,636円
    
    ◯都市の規模による消費支出の違い
    都市を規模別に区分した「都市階級」別では消費支出の差がわかりやすく、大都市がもっとも高い傾向にあります。
    1位 大都市:293,359円
    2位 中都市:286,574円
    3位 小都市A:267,249円
    4位 小都市B・町村:256,180円
    
    【出典】「家計調査報告(家計収支編)2021年」(総務省統計局)内「<用途分類>1世帯当たり1か月間の収入と支出(表番号1-1)」
    https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00200561&tstat=000000330001&cycle=7&year=20210&month=0&tclass1=000000330001&tclass2=000000330004&tclass3=000000330005&result_back=1&cycle_facet=tclass1%3Atclass2%3Atclass3%3Acycle&t
    
    ■地方の生活費の内訳や傾向
    地方と都市部を比較した場合、生活費の内訳ごとに傾向に違いはあるのでしょうか。
    ここでは、生活費の内訳や費目と地域別の傾向について、解説します。
    
    ◯住居費
    一般的に、賃貸住宅の家賃相場は都市部よりも地方のほうが安い傾向にあります。そのため、移住後は住まいにかかる月々の費用を抑えられるでしょう。ただし、古民家をはじめ古い物件は、修繕が必要となる場合があるので注意しましょう。
    
    ◯食費
    地方は、都会に比べて物価が安い傾向にあります。食費も例外ではなく、その地域で生産された食材は、安価で入手しやすい傾向があります。都市部への輸送コストがかからない分、食材を安く提供できるからです。
    そのほか、農地や家庭菜園などで作物を自分で栽培する人もいます。外食を控え、そういった作物を使って自炊すれば、食費の節約につながりやすくなります。
    
    ◯水道光熱費
    都市ガスは、都市部を中心として供給されているため、地域によって供給されていないエリアがあります。そのような地域はプロパンガスを利用するケースが多いです。ガス代にはガスボンベの配送料や配送時の人件費などが含まれるため、都市ガスよりプロパンガスの利用費のほうが高くなる傾向にあります。
    
    ◯教育費
    地方では、子どもの通う学校や学習塾が遠方にあるケースも多くあります。実家暮らしの学生であっても、移動距離が長い場合は、通学にかかる交通費の金額も高くなるでしょう。また学校の近くに一人暮らしをさせた場合でも下宿の費用がかかるため、教育に関連する費用は高くなる可能性があります。ただし、子どもの有無や人数、年齢など、家族構成によって生活費における教育費の割合は変動します。
    
    ◯交通費
    地方で暮らすには自動車が必要になるケースが多く、交通費がかかりやすい傾向にあります。自動車の購入時だけでなく、自動車税やガソリン代、保険料、車検費用など、維持にも多くのお金がかかります。夫婦で移住し、それぞれが通勤に車を使う場合は複数台所有する必要も出てくるため、費用はさらに高くなるでしょう。一方、都市部は公共交通機関が主な交通手段になる場合が多く、交通費がかかりにくいといえます。
    
    ◯通信費
    電話代は、固定電話でも、スマホをはじめとした携帯電話でも、通信会社との契約によって費用が決まるため、都市部と地方に大きな差はありません。またインターネットの通信費も同様に、契約によって料金が変わります。
    地方都市などの比較的利便性の高い地域に移住した場合では、カフェや街中のスポットなどで無料のWi-Fiを使えることがあるため、有効活用することでこうした通信費用を抑えられるかもしれません。
    
    ◯娯楽費・交際費
    都会はゲームセンターなどの娯楽施設や、居酒屋などの飲食店が多く、娯楽や交際における出費が多くなりやすい傾向にあります。一方、地方には、娯楽施設や飲食店は都会に比べると少ないものの、周囲にある自然を活用してアウトドアなどを楽しめることが多く、ライフスタイルによっては高い費用を払わなくても日常生活を楽しむことができるといえます。
    
    ◯医療費
    医療費の負担額は年齢や所得によって決まるため、地域の違いによる差はありません。
    しかし、1人あたりの累積医療費の地域別ランキングを見ると、医療費が高い3県を四国・九州の県が占める一方、医療費が低い3県は東北・中部の県が占めています。“西高東低”といえるこの傾向の背景には、人口あたりの病床数が関連していると考えられます。病床数が多い場合、入院患者の受け入れ数が増え、1人あたりの医療費が高くなることにつながります。そのため、地域の医療の受け入れ態勢によって、支払う医療費が変わる場合があるでしょう。
    
    【出典】「平成29年度(2017年度) 医療費の地域差分析」(厚生労働省保険局調査課 )内「図表2-7 1人当たり年齢調整後医療費の上位及び下位5都道府県の推移 」
    URL:https://www.mhlw.go.jp/content/iryohi_h29.pdf

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    ■地方移住の生活費の不安を解消するポイント
    移住後に生活費がかさむことを、不安に思う人もいるのではないでしょうか。そこで、地方移住の生活費に対する不安を解消するため、おさえておきたいポイントを解説します。
    
    ◯移住先の自治体の支援制度を利用する
    移住者を募集している自治体が、移住支援制度として金銭的な支援制度を用意していることがあります。そういった制度を活用することで、移住先に定住するまでの費用負担を軽減できるかもしれません。
    例えば、引っ越し費用や家賃などの助成、住宅の無償譲渡、リフォーム費用の融資などを受けることで住まいにかかる初期費用を抑えることができるでしょう。
    
    ◯移住相談会やセミナーに参加する
    地方移住の方法や、移住先に関する情報収集ができるイベントに参加するとよいでしょう。
    移住先での暮らしに詳しい現地の人や移住経験者に、生活コストや空き家リフォームにかかる費用などを具体的に確認できる機会となるはずです。
    
    自治体によっては移住促進イベント等の一部に、“暮らしとお金のプロ”であるFP(ファイナンシャルプランナー)が講師や相談員として参画していることもあるため、平均年収や負債、家族構成、資産状況などのソースをもとに住居や教育、老後など将来のライフプランニングに即した専門的なアドバイスをもらうことも可能です。
    
    ■地方での生活費をしっかり調べて満足感のある移住生活を
    地方での生活費は、移住する地域や、個人個人の生活に必要な費目によって、都会での生活費よりも安くなったり高くなったりします。
    移住前の生活でどんな費目にいくらかかっているのかを把握し、移住先では各費目の金額がどのくらい変化するか情報収集をし、ある程度想定しておくことが大切です。
    
    また、移住後の生活費に関する不安を解消するために、自治体の支援制度を活用するのもおすすめです。そうすることで貯金を増やすことも可能となり、生活に余裕がうまれるでしょう。
    今回解説したポイントもしっかりとおさえて、満足感のある移住生活を送ってください。
    
    
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